これは、阪大の美学研究室の学生が、当ギャラリーでの展覧会(西村のんき展、劉鐘局展)の作品についての評論を発表し、それを参加した人でその評論について議論するというものです。
ギャラリーのオーナーでもある中島さんの半ば強制的な指名で書くことになった4名の研究室の方の大変興味深い評論を聞くとができました。
それぞれの評論に対し、議論していくのですが、はじめは傍観者として参加するつもりが、ついつい発言してしまいました。
作り手側からの批評のあり方と鑑賞者からの批評のあり方の違いや、普段現代美術から距離がある人にとっての批評のあり方などを考える切っ掛けとなり、大変面白かったです。
私は、普段、美術を教えている生徒に「みて、感じて、描く」大切さを教えていますが、評論についても書き手は「みて、感じて、書く」ことが大切だと思います。そして何よりも優しさを持って作品に触れることが大切だと思います。批判し、粗を探すことは簡単にできます。しかし、その作品の本当の良さを見つけ、評価することは難しい作業です。評論はそういうものであってほしいと思います。
今回参加された皆さんが美術に体する熱い思いが会場に満ちあふれていました。
今後もこのようなイベントを通して、美術がより一層盛り上がっていくことを期待します。
久しぶりに頭をフル回転にして、心地よい疲労感を味わいました。