今まで多くのグループ展に参加してきましたが、こんなにも新鮮で気持ちのいい展覧会はありませんでした。先日も韓国で展覧会をはじめ、これまでのグループ展はどちらかというと真剣勝負というようなところがありましたが、お寺という空間のせいか、自然と心静まり時間と共に移り行く光と空気を感じながら自分自身の作品と向き合うことができました。他の作家の作品もすっと体の中に入り込むように鑑賞することができました。
お寺と言えば、身内の法事や墓参り、または、観光として訪れたことはありましたが、このように一日ゆったりと過ごしたことはありませんでした。宗教や宗派がどうのこうのというより、心静まる空間に不思議と引き込まれてしまいます。お寺というものを再認識することができました。
そんな中で、すばらしいアーティストの作品に囲まれ、展覧会に参加できたことをうれしく思います。
昨日は、大阪大学文学部研究科美学の上倉庸敬先生による「評論を書くことを考えてみる」というイベントが行われました。高校生から一般の方まで33名の方が参加し、吉田馨さん、大学院生の宮石侑美子さん、豊泉俊大君による「おてらてん」の評論文の発表とそれに対して作家や鑑賞者の立場から語るというものでした。上倉先生の鋭い指摘と司会進行により、とても有意義な会となり、これによりこの展覧会がさらに充実したものとなりました。
そのあと、参加者でささやかながら境内でレセプションパーティーが行われ、多くの方と交流することができました。小池さんと秋山さんのおでん、地酒と美山の食材をおいしくいただきました。
近所の住民の方、ウェブでこの展覧会を知り、東京からわざわざ来ていただいた方をはじめ興味を持って来ていただいた方 、アーティスト、友人や生徒等いろいろな方にみていただきました。そして、住職の青山和尚、鬼味噌漬の片山さん、上倉先生をはじめとする研究室の方、参加アーティストの岩野さん、大石君、佐藤さん、秋山さん、小池さん、川本さん、藤原さん、佐藤君というようにこの展覧会を通して多くの繋がりを持つことができました。
全ての方に感謝です。ありがとうございました。