2011年12月17日土曜日

奈義・大原・直島

寒くなって、冬らしい冬がやってきました。


12/15(木)〜16(金)1泊2日で、勤務校の美術コースの高校1年生40名を連れて、奈義町現代美術館、大原美術館、直島に美術鑑賞研修行ってきました。


計画当初、美術コースといえども、高校1年生に理解できるか少し不安でした。でも、実際行ってみると心配は無用でした。生徒はとても作品を楽しんでいました。
つい美術鑑賞となると、事前時あれこれ学習をと思ってしまいがちですが、今回はアーティストの経歴等を簡単にプリントしたものと、言葉ではなく空気を感じることを大切にと伝えただけでした。それが良かったかもしれません。
今の高校生は、美術に対する情報や知識は非常に乏しい半面、常に優れたデザインに囲まれ、感覚的には非常に優れたものがあると思います。だから、直島や奈義町の作品をみても素直に受け入れることができたのかもしれません。


奈義町現代美術館 http://www.town.nagi.okayama.jp/moca/
無駄な公共事業の一つにあげられることもあるが、決してそんなことはなく、日本を代表する美術館であると思います。アーティストと建築家が作品のためにつくった美術館は、既存の美術館とは一線を引いている。ものをつくるものとしてこんなにうれしいことはない。
それぞれの作品のコンンセプとが明解になり、五感を使った鑑賞ができます。そこで人の感覚とは何かというものを再確認させてくれます。


大原美術館 http://www.ohara.or.jp/
若い頃は、現代美術ばかりであまり関心がなかったが、改めて鑑賞するとやはり「いいものはいい」と感じました。特に工芸やアジアの古美術には、目を引くものがありました。また、近代の美術についても、あの当時にこれらの作品を買い集めたことに感心すると共に、コレクターの楽しさを感じることができました。
名画と共に暮らす生活に憧れます。


ベネッセアートサイト直島 http://www.benesse-artsite.jp/
地中美術館
日本にこんなすばらしい美術館があるのかと感心しました。奈義町と同様にすばらしい美術館でした。
それぞれの作品が安藤忠雄氏の建築作品と一体化し、これ以上の作品展示はないと思えるような内容でした。
特に、ジェームズ・タレルの天井を矩形に切り抜き、空を見上げる作品は絶品でした。非常に単純なものですが、冬の刻々と変化する青空で感動の一言しかありません。作品をみて目が潤んだという体験は初めてでした。
ベネッセアートミュージアム
良質の現代美術がわかりやすく展示されている。展示空間も工夫されていてとてもいい。
その他にも、大竹伸朗氏の銭湯や野外の作品、家プロジェクトなど見所満載の直島で、今回みることが出来なかったものもたくさんあり、是非また訪れたいと思いました。